ここは明治文壇の天才樋口一葉舊居の跡なり。一葉この地に住みて「たけくらべ」を書く。
明治時代の竜泉寺町の面影永く偲ぶべし。
今町民一葉を慕ひて碑を建つ。
一葉の霊欣びて必ずや来り留まらん。
菊池寛右の如く文を撰してここに碑を建てたるは、昭和 11年 7月のことなりき。
その後軍人国を誤りて太平洋戦争を起し、我国土を空襲の惨に晒す。
昭和 20年 3月、この辺一帯焼野ヶ原となり、碑も共に溶く。
有志一葉のために悲しみ再び碑を建つ。
愛せらるる事かくの如き、作家としての面目これに過ぎたるはなからむ。
唯悲しいかな、菊池寛今は亡く、文章を次ぐに由なし。
僕代って蕪辞を列ね、その後の事を記す。嗚呼。
昭和 24年 3月
菊池寛撰
小島政二郎補並書
森田春鶴刻
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