日本全国の統一された標高決定のための基準として、明治二十四年(1891)五月に水準原点が創設されたが、この建物はその水準原点標を保護するために建築されたものである。
設計者は工部大学校第一期生の佐立七次郎 ( 1856 ~ 1922 )。
建物は石造で平屋建。建築面積一四・九三㎡で、軒高三・七五m、総高四・三m。
正面のプロポーションは柱廊とその上部のエンターブラチュア ( 帯状部 ) とぺディメント ( 三角妻壁 ) のレリーフの装飾で特徴づけられる。
日本水準原点標庫は石造による小規模な作品であるが、ローマ風神殿建築に倣い、トスカーナ式オーダー ( 配列形式 ) をもつ本格的な模範建築で、明治期の数少ない近代洋風建築として建築史上貴重である。
(案内板より)
日本水準原点について
日本水準原点は 全国の土地の標高をきめる基になるもので 明治 24年 5月国がここに設けたものです
水準原点の位置は この建物の中にある台石に取り付けた水晶板の目盛りの零線の中心で その標高は 24.4140メートルと定められています
この値は明治 6年から長期にわたる東京湾の潮位観測による平均海面から求めたものです 建設省国土地理院
(碑文より)
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